ハンガリー科学者の日 ~ 研究とイノベーション~
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15:00~15:30
ハンガリー研究ネットワーク(HUN-REN)
「研究・イノベーション・社会的インパクト」
講演者:グヤーシュ・バラージュ(HUN-REN 会長)
本プレゼンテーションでは、ハンガリー最大の公的研究機関ネットワークであるHUN-REN(ハンガリー研究ネットワーク)について、その全体像と、同国の科学技術・イノベーションの推進における戦略的役割をご紹介します。HUN-RENには4,000人を超える研究者が在籍し、数千本に及ぶ高インパクトな論文の発表や、EU資金による多くの国際プロジェクトへの参画実績を誇ります。ハンガリーの研究・イノベーション・エコシステムの中核として、基礎研究および応用研究の両面で卓越性を追求し、社会的・地球規模の課題に応えるイノベーションの創出を使命としています。
また、国際的な連携や先端技術の活用、人工知能の研究への統合にも注力しており、研究成果の高度化と国際競争力の強化を図っています。HUN-RENは、柔軟で協働的、かつミッション志向の研究環境を整えることで、ハンガリーを世界の科学界におけるリーダーの一角へと押し上げることを目指しています。
15:30~16:00
光子、原子、そして人工原子
~ハンガリーにおける量子テクノロジー研究~
講演者:ドモコシュ・ペーテル(ハンガリー研究卓越評議会 議長)
多くの新興量子技術は、光量子、すなわちフォトンと原子との制御された相互作用に基づいています。光学キャビティ内では、強くかつ可変な原子―光の結合が可能であり、たとえ1個の原子であっても共振モードの量子状態に大きな影響を与えることができます。逆に、1個のキャビティ内フォトンが原子に大きな励起を引き起こすこともあります。
本講演では、冷却原子を用いたキャビティ量子電磁力学(QED)実験の現状について紹介します。特に、強い原子―光結合による効果や、原子集団における量子状態の相転移を時間分解で観測した成果に焦点を当てます。
さらに、ハンガリーおよび日本の研究機関との共同研究として進めている、自然原子および人工原子を用いた量子技術に関する最新の取り組みについてもご紹介します。
本イベントは、「ハンガリー科学者の日」の一環として、ハンガリー文化イノベーション省と駐日ハンガリー大使館の共催により行われるもので、ハンガリーの科学とイノベーションの現状、そして国際的に高く評価されている優れた成果を幅広く紹介します。
同イベントは、世界に誇るハンガリーの知的遺産と創造性を浮き彫りにするとともに、現代のハンガリー人研究者たちの最前線の取り組みや思想に直接触れることができる貴重な機会です。
発見への情熱と社会的責任感が結びついた、ハンガリー独自の科学文化を体感していただけます。