Kerekes Band
“The shepherd raises the outlaw”(羊飼いが無法者を育てる)——そんなことわざがありますが、Kerekes Band(ケレケシュ・バンド)の音楽には、自由で荒々しく、型にはまらないスピリットが息づいています。
バンドを結成したフェヘール兄弟の家系は、1700年代から代々、エゲルの司教のもとで羊を追ってきた羊飼いの一家。曾祖父は、ハンガリーの作曲家コダーイ・ゾルターンが『マートラの風景』に描いた伝説の無法者をかくまっていたという逸話まで残っています。
そうしたルーツと、ハンガリーの“無法者の音楽”を常に新しくアップデートしていこうという情熱が、Kerekes Bandの原点。
牧羊笛、チャーンゴー地方のコボズ(リュート)、メズーシェーグのヴィオラなど伝統楽器が織りなすサウンドに、うねるようなベースラインとドラムが加わり唯一無二のグルーヴを生み出しています。
その音は、どこか荒削りでタフ。だけど、どこまでも自由で解き放たれた感覚があります。
だからこそ、彼らの音楽は国内外で多くの人の心をつかみ『Songlines』誌では「Top of the World Album」に選出。
ハンガリー国内の音楽賞も多数受賞し、ジャマイカからカザフスタンまで世界中をツアーで巡っています。
気づけば活動歴は30年超。伝統に根ざしながらも、常に新しい音を求め続けるKerekes Band。彼らの音楽を聴けば、過去と未来がひとつにつながっていることをきっと感じられるはずです。
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