Magos Folk Band
Magosはブダペストを拠点に活動する民俗音楽バンドで、トランシルヴァニア(カロタセグ、メゾーシェグ、セーケイ地方)と現在のハンガリー領内(サトマール、ドゥナーントゥール)の伝統音楽を中心に演奏しています。2008年3月に結成され、現在のメンバー構成は2017年夏から続いています。
民俗音楽の伝統を学び、その本来の音色を保ちながら伝えていくことがバンドの使命です。地元の演奏家たちから直接学んだ音楽を舞台で再現しています。演奏にはその地域ならではの個性や歌い回しも織り込まれ、まるでその村に足を踏み入れたかのような感覚を呼び起こします。メンバーには音楽学校の教師を務める者もいます。
コンサートやダンスハウス(フォークダンスを楽しむ集い)は国内外で多数開催。トランシルヴァニアのヨッバージテルケで行われる「マロシュ地方フォーク音楽&舞踊キャンプ」では、長年にわたり専属演奏者としても活躍しています。
2011年には民謡・ワールドミュージックの才能を競う「FolkBEATS」で優勝し、2012年には北米ツアーを実現(全26公演・5週間)。アメリカやカナダのハンガリー系コミュニティに伝統音楽の魅力を届けました。2014年には人気TV番組『フェルサーロット・ア・パーヴァ』で準決勝に進出。2017年には「ハルモシュ・ベーラ基金」の助成を受けて、CD『Forgatós』をリリース。2018年には、ハンガリー遺産センター主催のコンクールで『Magosan…』が「ナジ・パーヴァ(偉大なる孔雀)」の称号を受けました。
そして2023年、バンドは新アルバム『Bartók 1914』を発表。これは作曲家バルトーク・ベーラが1914年、マロシュ=トルダ県で行った貴重なフィールド録音をもとに構成された作品で、伝統と音楽探究の精神が息づく一枚です。