ハンガリー・パビリオン

“大阪万博は「いのち輝く未来社会」をテーマとし、いのちを守り、いのちに力を与え、
いのちをつなぐことを目指しています。自然と人間に寄り添う視点は、万博だけでなく、ハンガリーパビリオンの建築にも息づいています。”

161カ国と9つの国際機関が参加する次回の万博は、2025年4月13日から10月13日まで大阪で開催されます。大阪はかつて、水運に支えられて発展し、「水の都」とも呼ばれていました。今回万博の会場として選ばれたのは大阪湾にある円形の島です。

万博には主に日本、そして韓国や中国を含む東アジア地域から約3,000万人の来場者が見込まれています。これらの国々は世界最大の観光発送市場でもあるため、この地域からのハンガリーへのインバウンド観光の大幅な増加が期待されます。

観光の活性化に加え、外交およびビジネス関係や投資の強化もハンガリー・パビリオンの大きな目的です。ハンガリーは中央ヨーロッパにおける日本の最も重要な経済パートナーの一つであり、昨年ハンガリーへの投資が最も多かったのは、東アジア地域からでした。ハンガリー・パビリオンの狙いは、ハンガリーの知名度のアップはもちろん、多くのハンガリー企業にビジネス開拓とネットワーキングの機会を生み出すことでもあります。

そのため、ハンガリー・パビリオンは上記のような様々な機能を果たせることを意識した構造になっています。パビリオンの3階にあるビジネスエリアは、ハンガリーの中小企業を中心に、紹介、ビジネス関係の確立と交渉ができる場を提供します。

1階には展示エリアの他売店もあり、そこでお土産品や典型的なハンガリーの製品を購入することができます。2階にあるレストランとワインバーではハンガリーの食文化に触れることができます。

万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」であり、ハンガリー館の芸術的コンセプトは、自然と文化遺産の保護と継続を通じて「幸せな未来」を実現することです。人間と自然との密接な関係は、日本とハンガリー両国の価値観にも重要な役割を果たしており、パビリオンでは自然に親しむことを、アートを通じて体験できます。

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コンセプトの中でハンガリーと日本の文化のかけ橋となっているのは普遍的な言語である「音楽」です。日本にも導入されているハンガリーの音楽教育法の「コダーイ・メソッド」にあるように、『音楽はみんなのもの』であるからです。未来を思い描くときは過去を知り、それを尊重することは欠かせないと考えていますので、民族音学を通じてハンガリーの文化と伝統の大切な一部を紹介しています。

ハンガリー・パビリオンの最大の魅力は没入型のシアタースペースです。一般的な情報提供のみならず、民族音楽の生演奏があり、自然とハンガリーを身近に感じていただける体験ができます。

ハンガリー・パビリオンのデザインを考えた際、万博の来場者の注目の的となることが大きな狙いの一つでした。その建築コンセプトは、日本とハンガリーの民俗建築に見られる自然素材や工法から着想を得ています。自然との繋がり、人間と風景の関係は両国の文化に根強く存在しており、ハンガリー・パビリオンでは建築と自然が一体となっております。